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スターウォーズになりたかったザック・スナイダーの『レベル・ムーン』

作成: 2024-02-06

作成: 2024-02-06 16:49

スターウォーズになりたかったザック・スナイダーの『レベル・ムーン』

Netflixオリジナル映画『レベル・ムーン - パート1:炎の子』(Rebel Moon - Part 1: A Child of Fire)は、批評家からの酷評にもかかわらず、世界中で視聴数1位を長く維持しました。最初の1週間で239万ビューを達成し、Netflixが展開するほとんどの国で1位を記録しました。特にこの映画は、『300』(スリーハンドレッド)や『ジャスティス・リーグ』などを監督したザック・スナイダー監督が制作したスペースオペラ映画であるため、さらに大きな注目を集めました。

この映画は、もともとザック・スナイダー監督がスター・ウォーズ・フランチャイズの一部として制作したいと考えていました。しかし、ルーカスフィルムがその提案を拒否し、Netflixでオリジナルのフランチャイズ映画となりました。

そのためか、この映画は黒澤明の『七人の侍』をスター・ウォーズの世界観に移植したような印象を与えます。邪悪な銀河帝国『マザーワールド』の兵士たちが農民たちを訪れて食料を奪おうとし、主人公の『コーラ』は農民たちを助ける7人の戦士を見つけ出すために旅に出ます。

スターウォーズになりたかったザック・スナイダーの『レベル・ムーン』

Rotten Tomatoesの統計が示すように、この映画はよくできた映画ではありません。ルーカスフィルムがなぜスター・ウォーズ・フランチャイズに組み入れなかったのか理解できました。コーラが7人の反乱軍を集める過程は、スムーズに繋がっていません。なぜその人物が必要なのか説明がなく、とにかく『七人の侍』へのオマージュだからといって、強引に7人を集めている印象です。

独創性もかなり欠けています。スター・ウォーズ映画やディズニー+のシリーズで既に見慣れたような人物がほとんどです。声がかっこよく、より真面目な性格のC-3PO、ユーモアのセンスを失ったフィン(Fin)、さらに反抗的なハン・ソロが、この映画の主要キャラクターです。ペ・ドゥナが演じるキャラクターは、ライトセーバーを振るってもそれほど印象的ではありません。ペ・ドゥナが被っている韓国の伝統的な帽子『갓』は、あまりにも雑に作られていて、韓国人としては目に余るものがありました。

スターウォーズになりたかったザック・スナイダーの『レベル・ムーン』

それでも、この映画は『もしザック・スナイダーがスター・ウォーズを撮ったらどうなるか?』という問いに忠実に答えている映画です。ザック・スナイダー独特の映像美と華やかな宇宙、かっこいい宇宙船とアクションシーンがこの映画の魅力です。ザック・スナイダーのアクションと映像美が好きなら、この映画はお勧めです。

この映画は、崖っぷちで終わります。物語をきちんと展開もしていないのに、『続く』(To Be Continued)というテキストをドーンと表示して映画は終わってしまいます。レベル・ムーン パート2は、来年の4月にNetflixで公開予定です。キャラクター紹介や動機付けすらまともにされていない状況で、このようなエンディングを迎えてしまうため、続編を期待するよりも、1作目がさらに残念に感じられてしまいます。

2作目でどうなるかによって評価は変わりますが、1作目だけを見ると、ルーカスフィルムの判断は正しかったと言えるでしょう。

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